お盆休みはシブラクで

お盆休み初日の11日は渋谷らくごへ。この日は山の日で祝日なんだけど、落語ファンには落語中興の祖、三遊亭円朝の命日で「円朝忌」として知られている。菩提寺の谷中・全正庵では落語協会による法要が営まれている。
この円朝忌にちなんで高座で使われた座布団は円朝の肖像画で描かれていた座布団をもとに復元されたもの。なんだかありがたい。(こちら)
本日の演目
●立川らく兵 「紙入れ」
真打ちを目指した「真打ちトライアル」に挑戦中。師匠志らくの「らく」と日本兵に似てるから「兵」の文字を取って「らく兵」とか。勝手な思い込みだけど談志の孫弟子さんって口角の下がった人が多くない?
●三遊亭青森 「阿武松 」
シブラクで「阿武松 」というとどうしても今は亡き立川左談次師匠を思い出す。キュレーターのサンキュータツオ氏いわく、青森さんは今やシブラク背負って立つ落語家さんだそう。途中、宿の主人の名前を忘れたり、歴代の横綱の名前が微妙に出てこなかったりしたけど、力技で一気に噺を進める。このパワフルさが彼の真骨頂だな。
●柳家小せん 「コブシーランド」
演歌のテーマパーク「コブシーランド」を訪れたカップルの話。「北の国」とか「海の国」とかあってそれぞれのテーマソング(『北酒場』、『兄弟船』その他もろもろ)をもとにしたアトラクション楽しめる。噺もおもしろかったけど、高座で好きな演歌を次々と歌っている小せん師自身が一番楽しかったんじゃないかな。
●古今亭菊之丞 「心眼」
シブラクは3ヶ月に1度出演。前3席がバラエティ豊かで、悪く言うと特に流れがなく、しっちゃかめっちゃかだったのを芯の通った古典でキリッと締めてくれた。
シブラクの会場「ユーロスペース」がある円山町はライブハウスやラブホがあって猥雑な感じあるけど、それもまた魅力的な街。落語がはねたのがまだまだ暑い午後4時。ビールでも飲んで帰りたいところだが、予定があったので今回は我慢。
